田瀬法律事務所の日記

2012年1月25日 水曜日

新しい法務大臣で死刑はどうなるか

先の野田内閣改造で、参議院議員の小川敏夫氏が法務大臣に就任しました。
小川法務大臣は司法試験合格後、裁判官に任官されて3年ほど裁判官をされた後、裁判所と検察庁が裁判官と検察官をお互いに交流させる制度(いわゆる判検交流制度)によって検察官になられて検察官を数年務めた後、弁護士に転身され、その後参議院議員に当選されたお方で、司法関係者には珍しい法曹(裁判官、検察官、弁護士)の全てを経験されたお方です。
そしてこの度、法務行政のトップである法務大臣に就任されました。
法務大臣はここ数年注目を集めているポストです。
それは、法務大臣の意思次第でが死刑が執行できるからです。
3年前の政権交代で民主党中心の政権になって以降、死刑執行者数は極端に減りました。

民主党中心の政権になってからの歴代の法務大臣は全て弁護士経験者であることも、その理由かもしれません。
ちなみに、当方は弁護士ですが死刑存置論者です。
弁護士の多くは死刑廃止を訴えていると思われがちですが、実際はそうではありません。

小川新大臣が就任してすぐ、マスコミは小川新大臣が今後死刑の執行をするかどうかについて集中して質問をしました。
小川新大臣は慎重な言い回しをしつつも、在任中に死刑執行はあり得ることを示唆しています。
確かに現在死刑確定者の数が余りにも増えており、法務当局が少しでも死刑の執行を急ぎたい事情はわからなくもありません。
問題は、小川新大臣の死刑執行が政局に利用されないかどうかという点です。
ご存じのように、政権交代時の民主党に対する期待は大きく裏切られ、自民党の末期同様1年前後で2人の総理大臣が替わり、野田政権も支持率がジリ貧状態となり、新聞やテレビ局の世論調査の平均的な数値は35%前後(報道機関の中には支持率の危険水域とされる30%を切っているところもあります)で、このまま年内に衆議院の総選挙に追い込まれた場合、民主党は地滑り的大惨敗をするという予測が専らです。
野田政権に今のところ支持率アップに繋がる特効薬的なものはないことから、死刑執行、しかも一挙にかなりの数の執行をすることで、それを支持率アップの起爆剤的なものにしようと考えることは容易に想像できます。
仮に一挙に相当数の死刑執行をするのであれば、執行のターゲットにされるのは死刑が確定したオウム真理教の信者達でしょう。
大晦日に特別手配犯だった平田信容疑者が自首し、間もなく同容疑者の逃亡を助けていた元女性信者も自首し、オウム真理教が久し振りにマスコミで話題となっています。
松本智津夫(麻原)死刑囚や麻原への帰依を解かない何人かの死刑囚、さらにこのコラム(日記)で触れたことがあると思いますが、坂本弁護士一家殺人事件に関与した死刑囚の死刑を執行した場合、小川新大臣に対し、世論は指示こそすれ批判は非常に少ないと予想されます。
そして、そのことで民主党は国民のために治安維持に全力を尽くしていることをアピールすることができて、得るものはあっても損はありません。
当方は死刑存置論者ですが、死刑と政局を結びつけるやり方は賛成できません。

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL

2012年1月24日 火曜日

着メロのDVDが見つかった

弁護士の田瀬です。
今日は、事務所の業務に全く関係のないDVD(映画)の話題です。

今はどちらかというと「あの人は今・・・」的なポジションになってしまったのですが、
一時はテレビで売れっ子だったヒロシという芸人を覚えていますか?
テレビでヒロシが登場する際に、効果音的に必ず使われていたメロディーを覚えている方も多いと思います。
やや哀愁を帯びた感じの、もの悲しいイタリア語の歌です。
あの曲は1970年に公開された「ガラスの部屋」というイタリア映画の主題歌で、公開当時は映画も主題歌もヒットしました。
その映画は、当時中学生だった当方が1つ年上の彼女(自分では彼女のつもりでいたけど、相手は当方を彼氏と思っていたかは今となってはわかりません)と初めて、というか異性と初めて観に行った映画です。
映画のあらすじは次のようなものです。
貧しいけれど愛し合っている大学生の恋人がいました。
二人は、たまたま、大金持ちの両親を交通事故で亡くした孤独な青年と知り合います。
孤独な青年は女性に惹かれていくようになり、女性も孤独な青年を愛してしまいます。
そのことを知った女性の恋人の男性は去っていきます。
でも、孤独な青年は三人で暮らしたいと男性に懇願し、彼も青年の懇願に負けて三人の奇妙な生活が始まりますが、そんな生活も青年の交通事故死であっけなく幕を閉じてしまいます。

「ガラスの部屋」というロマンチックな題名(原題は邦題と全く異なるものです)と、孤独な青年を演じたレイモンド・ラブロックというイケメンのイタリア人スターの魅力が相俟って、当時はかなり話題になった映画です(この映画は「ガラスの部屋」という邦題がなければヒットしなかったと思います。その意味で日本の映画配給会社の邦題担当者のグッドジョブだと思います)。
当方は当時中2で、スクリーン上のラブシーンに顔を赤らめていた記憶がありますが、中3の年上の彼女は冷静にスクリーンを食い入るように観ていました。
当時はDVDはおろか、CDすらない時代です。
映画の主題歌のドーナッツ番のレコードを買って、それこそ擦り切れるくらいプレーヤーで何度も何度も聞きました。
映画の主題歌は、その後、映画音楽を集めたCDに収録されていることを知って、そのCDを買って時々聞いていますが、映画はずっとDVD化されておりませんでした。
でも、インターネットを検索しているうちに、「ガラスの部屋」が3月にDVD化されることを知り、すぐに申込をしました。
あと2ヶ月後に届くDVDを観るのが今から楽しみです。
何十年前の甘酸っぱい青春の思い出も鮮やかに甦って来ることでしょう。
1つ年上の彼女は、当方とは別の高校に進み、その2年後くらいに、親の転勤で当時暮らしていた札幌から名古屋に引っ越したことまではわかっていますが、その後の消息は掴めていません。今はご家族に囲まれて幸せに暮らしていることを祈ります。

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL

2012年1月17日 火曜日

刑務所脱獄事件 -余聞-

先週、広島刑務所から中国人が脱獄して住民に不安な思いをさせ、警戒中の警察官に逮捕された事件はまだ記憶に新しいと思います。

先日、外出先で昼食を取っていた際、サラリーマンとOL風の数人が例の脱走した中国人はどのくらいの刑を受けるかについて、あれこれと話していました。
会話の全てについて、耳をそば立てていたわけではありませんが、10年前後の刑になるのではという意見でまとまっていました。

皆さんは一体どのくらいの刑になると思いますか?

脱獄に関しては単純逃走罪という罪が成立し、これは最長で1年の刑です。
ただ、この逃走犯は、逃走中に留守中の民家に忍び込んで衣類を奪ったり、その民家でちゃっかり勝手にビールを飲むなどしております。(住居侵入罪、窃盗罪)
他にも、別の事務所に忍び込んで金庫をこじ開けようとしたり(住居侵入罪、窃盗未遂罪、器物損壊罪)、駐車中の車の窓ガラスを割ったり(器物損壊罪)、民家から盗んだと思われる果物ナイフを所持していたり(銃刀法違反)、単純逃走罪の他にかなりの数の犯罪を犯したことになります。

それでは、一体どの程度の刑になるのでしょうか?

窃盗と言っても、高額の現金、貴金属類等が奪われた訳でもありませんので、単純に法律的な視点だけで言うなら1年6月から2年程度でしょう。

ただ、約2日間とは言え、近隣住民、及び広島市民に多大な不安感を与えたことは、刑期の決定に大きな影響を及ぼすと思われ、そうすると、そのことで刑期が重く加算され、最終的には3年から4年の刑になると思います(10年の刑には絶対になりません)。

脱走者は懲役23年の刑を宣告されてから、4年くらい執行が終わった段階ですので、その刑期(おそらく刑期一杯収容され、仮釈放はないでしょう)が満了した後、今回の罪で宣告された刑期が追加されることになるでしょう。
そうすると、脱走者は今40歳ということですから、あと22年から23年間、目一杯服役することになり、服役中は、過去に脱獄劇を引き起こした要注意人物ということで、収容された房(部屋)以外の場所に出る場合(入浴、運動、食事など)は徹底的なマークされるでしょう。

そうすると、これからは、相当のストレスを抱えた長期の服役生活が続くことでしょう。

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2012年1月10日 火曜日

あけましておめでとうございます

皆様、遅ればせながら新年あけましておめでとうございます。
弁護士の田瀬です。
当事務所は、本日1月10日が仕事始めで、通常の会社などから見ると遅い仕事始めです。
そのようなわけで、平成24年度の最初の事務所日記を始めます。
今日(日本時間の未明に)、なでしこジャパンのキャプテンの澤穂希選手が、サッカーで最高の栄誉であるバロンドール賞を受賞したというニュースが飛び込んできました。
朝のテレビニュースの画面では、着物姿で受賞の挨拶をする澤選手の様子を映していました。
ここ10年くらいは、女子サッカーも世界的なものになったためか、バロンドール賞も男子選手と女子選手に分けて表彰するようになりました。
過去の歴代男子の受賞選手を紐解くと、まさにサッカーの歴史そのもののような超ビッグネームが次々に出てきます。
過去の受賞者をザッと見る限り、ベッケンバウアー(旧西ドイツ)、ヨハンクライフ(オランダ)、ロナウド(ブラジル)、フィーゴ 、クリスチャーノロナウド(ポルトガル)などの名選手の
名前が並び、、本年度の男子の受賞者は、世界最高峰のFWと言われているメッシ(アルゼンチン)です。
つまり、澤選手の受賞は「超」の文字がいくつついてもおかしくない程の快挙なのです。

ところが、年末年始にかけて社会面は刑事事件の話題が並んでいます。
大晦日から元旦に変わる直前にオウム真理教信者の平田容疑者が出頭し、そして、平田容疑者の逃亡を手助けしていた女性信者も今日警察に出頭したそうです(近日中に犯人隠避容疑で逮捕されることになると思います)。
年明けには、2人の台湾の女性留学生が惨殺され、その2人を殺害した容疑で指名手配されていた台湾人の男性が名古屋で身柄を確保され、警察署に着く直前に車内でナイフで自分の頸動脈を切って自殺した事件があり、そして、今日からさいたま地裁で、3人の男性を殺害した容疑で起訴された女性の初公判(裁判員裁判)が始まったということです。
台湾人留学生女性殺人事件と容疑者の自殺は、大晦日に警視庁に出頭しようとした平田容疑者を警備の警察官が門前払いしたことと相俟って警察の失態を世に知らしめることになり、その方面から話題になるとともに、自殺した容疑者が身柄を確保された場所が名古屋のSKE48劇場ということで、その方面でも更に話題になりそうです。
また、女性殺人容疑者の方は、新聞等ではそのようなことを話題にはしませんが、その女性の「容姿」が2チャンネルを始めとするいろいろなサイトで格好の話題となっています。
このような暗い刑事事件の話題が多く並んでいる中で、澤選手の快挙の報道がかすんでしまいがちになり、それは国民として、非常に残念な気がします。
昨年、なでしこジャパンのはワールドカップ優勝に日本中が沸きました。
優勝した時から暫くはどのメディアを見てもなでしこ一色だった気がします。
それから、報道は落ち着きましたが、澤選手個人としての歴史的快挙をもう少し褒め称えてあげたいと、サッカーファンの当方は思います。

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2011年12月29日 木曜日

仕事納めとゴルフ納め

昨日28日の水曜日に、当事務所の代表弁護士田瀬とワタクシ事務員のYとNPO団体・中小企業再生サポート協会副理事長の池田氏とゴルフ納めをしてまいりました。

その時の様子を画像はコチラ。



今たまたま中小企業再生サポート協会の名前が出てきたのでご紹介します!

これは、田瀬が理事長となり進めているプロジェクトで、弁護士、会計士、税理士等がチームを組んで中小企業をサポートして行く非営利活動法人です。

法律事務所に負債の相談に来る中小企業の社長さんのほとんどは、会社の経営に行き詰まり、あらゆる努力をしてみたものの立ち行かなくなり、やむを得ず、最後の手段としてやってくる場合が多いです。

そうなると、もう既に打つ手立ての選択肢が限られてしまいます。破産するしかない場合も少なくありません。
破産をすれば、負債からは解放されますが、せっかく築いた会社を解散させることにもなります。
そうなる前に、破産を回避させるためにサポートして行くことはできないだろうか。それが『特定非営利活動法人・中小企業再生サポート協会』なのです。

もし、このブログが中小企業にお勤めの方の目に留まったら、一度、考えてみてください。

今は順調な会社でも、もしかしたら不安材料が見つかるかも知れない。その為にも専門家の意見も参考にしてみませんか?
パンフレットを無料贈呈です!お問い合わせください!

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL

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