田瀬法律事務所の日記
2013年5月21日 火曜日
維新の会と弁護士
橋下徹大阪市長(維新の会共同代表)の慰安婦や沖縄の性風俗店についての発言が物議を醸しており、
中国、韓国と言った近隣諸国更に沖縄の基地を使用しているアメリカからは大きな非難が起こり、政界での盟友ともいうべき
渡辺みんなの党代表からは事実上の絶縁宣言までされるに至り、今回は橋下氏は余計なことを言って自ら墓穴を掘った形となった格好である。
当方は、橋下氏を指示も否定もしないが、日本では珍しいアメリカ型の政治家である。
アメリカの歴代大統領は、現職のオバマ大統領がそうであるように、弁護士出身の大統領が占める割合が非常に多い。
ところが、我が国で弁護士出身の総理大臣はまだ出ていない。
安部総理の前に自民党総裁を務めていた谷垣禎一法務大臣が、もしそのまま自民党総裁を続けていれば弁護士出身で初の総理大臣が誕生していたが、
残念ながら谷垣氏は自民党が野党であった時代の総裁で役割は終わり、自民党が政権に復帰の際は党内の政治力学で総裁の座から事実上下ろされ、
弁護士出身の総理大臣の誕生は暫く先の話になってしまった。
橋下氏は、弁護士を自身の究極のポジション(おそらく総理大臣を念頭に置いているはずである)実現のための通過点と考え、
メディアを上手に利用することによって現在の地位を得た人物である。
なぜ、橋下氏が余計なことに論及して墓穴を掘ったのか理解に苦しむが、高支持率が続く安部政権に対する焦りにようなものがあったような気がする。
橋下氏の発言の陰に隠れてあまり大きく取り上げられていないが、橋下発言の直後、維新の会の西村衆議院議員が極めて不穏当な発言をした。
それは「大阪には朝鮮人の売春婦がうようよいる」との発言で、とても国権の最高機関の構成員である衆議院議員の発言ではない。
維新の会はすぐに西村議員を党から除名し、議員辞職勧告を行った。
当然の措置であるが、この西村議員が弁護士出身であることは以外に知られていない。
西村議員は弁護士出身とは言っても不祥事で弁護士資格を失った立場であり、弁護士不適格者の烙印を押された者なのである。
西村議員は弁護士の名義を他人に利用させて不当に大もうけをした理由で所属する弁護士会から除名処分を受けており、
弁護士が除名処分を受けるというのは、極めて重大な法令違反をした場合に限られている。
このことは、その当時割と大きなニュースになったが、当方は昨年自民党が政権を奪還した総選挙で維新の会が西村氏を比例区の候補として
後任したことがまず驚きであった。
西村氏は元弁護士という経歴の他に父親が有名人であったことでも知られている。
今の若い人は判らないかもしれなkが、西村氏の父の西村栄一氏は、かつての旧社会党の右派の論客としてしられた政治家である。
西村栄一氏は旧民社党を創立した西尾末広氏の片腕となって西尾氏を支え、西尾氏の後を継いで第2代目の民社党委員長を務めた
野党の大物政治家の息子さんである。
その西村氏が弁護士時代に不祥事を犯して弁護士資格を剥奪され、政治家になって1年も経たないうちに不穏当発言をして
所属政党を除名されたことを見て、かつての野党のスター政治家だった父の栄一氏は草場の陰からどんな思いで見ているのだろうか。
中国、韓国と言った近隣諸国更に沖縄の基地を使用しているアメリカからは大きな非難が起こり、政界での盟友ともいうべき
渡辺みんなの党代表からは事実上の絶縁宣言までされるに至り、今回は橋下氏は余計なことを言って自ら墓穴を掘った形となった格好である。
当方は、橋下氏を指示も否定もしないが、日本では珍しいアメリカ型の政治家である。
アメリカの歴代大統領は、現職のオバマ大統領がそうであるように、弁護士出身の大統領が占める割合が非常に多い。
ところが、我が国で弁護士出身の総理大臣はまだ出ていない。
安部総理の前に自民党総裁を務めていた谷垣禎一法務大臣が、もしそのまま自民党総裁を続けていれば弁護士出身で初の総理大臣が誕生していたが、
残念ながら谷垣氏は自民党が野党であった時代の総裁で役割は終わり、自民党が政権に復帰の際は党内の政治力学で総裁の座から事実上下ろされ、
弁護士出身の総理大臣の誕生は暫く先の話になってしまった。
橋下氏は、弁護士を自身の究極のポジション(おそらく総理大臣を念頭に置いているはずである)実現のための通過点と考え、
メディアを上手に利用することによって現在の地位を得た人物である。
なぜ、橋下氏が余計なことに論及して墓穴を掘ったのか理解に苦しむが、高支持率が続く安部政権に対する焦りにようなものがあったような気がする。
橋下氏の発言の陰に隠れてあまり大きく取り上げられていないが、橋下発言の直後、維新の会の西村衆議院議員が極めて不穏当な発言をした。
それは「大阪には朝鮮人の売春婦がうようよいる」との発言で、とても国権の最高機関の構成員である衆議院議員の発言ではない。
維新の会はすぐに西村議員を党から除名し、議員辞職勧告を行った。
当然の措置であるが、この西村議員が弁護士出身であることは以外に知られていない。
西村議員は弁護士出身とは言っても不祥事で弁護士資格を失った立場であり、弁護士不適格者の烙印を押された者なのである。
西村議員は弁護士の名義を他人に利用させて不当に大もうけをした理由で所属する弁護士会から除名処分を受けており、
弁護士が除名処分を受けるというのは、極めて重大な法令違反をした場合に限られている。
このことは、その当時割と大きなニュースになったが、当方は昨年自民党が政権を奪還した総選挙で維新の会が西村氏を比例区の候補として
後任したことがまず驚きであった。
西村氏は元弁護士という経歴の他に父親が有名人であったことでも知られている。
今の若い人は判らないかもしれなkが、西村氏の父の西村栄一氏は、かつての旧社会党の右派の論客としてしられた政治家である。
西村栄一氏は旧民社党を創立した西尾末広氏の片腕となって西尾氏を支え、西尾氏の後を継いで第2代目の民社党委員長を務めた
野党の大物政治家の息子さんである。
その西村氏が弁護士時代に不祥事を犯して弁護士資格を剥奪され、政治家になって1年も経たないうちに不穏当発言をして
所属政党を除名されたことを見て、かつての野党のスター政治家だった父の栄一氏は草場の陰からどんな思いで見ているのだろうか。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL
2013年4月 5日 金曜日
恥さらし
今日の朝の情報番組で、後見人として管理している他人(被後見人)の財産約4000万円を横領したとして告発されている弁護士の独占インタビューを観ました。
その弁護士は東京弁護士会という日本最大の弁護士会の副会長を歴任したことのある70歳代後半のベテラン弁護士で、顔を出し、さらには実名を出してインタビューに答えていました。
そのことだけでも驚きですが、さらに驚いたのが横領の言い訳でした。
横領したとされる4000万円のうち明確に横領したと言えるのは約半分くらいで、それは自宅のリフォームの費用に充てたと弁明する一方で、残りは被害者のために使ったと弁明しましたが、その具体的な弁明は、小学生が聞いても呆れるくらい稚拙な弁明で、戯言にしか聞こえませんでした。
その戯言を聞いた情報番組の司会者は「この弁護士に後見人が必要なんじゃないかね」と言っておりましたが、まさにそのとおりだと思います。
インタビューは弁護士の自宅で行われていましたが、電気やガスなども料金未払いで止められているようで、室内は散らかり放題で部屋のあちこちに酒の缶やビン、コンビニの袋等が散乱しており、どう見ても侘びしい独居老人の住まいであるとの印象でした。
自宅の公共料金すら払えない状態からすると、事務所も閉鎖しているに違いなく、また家族にも見放されている様子です。
インタビューで自宅を売って被害者に返済をしたいようなことを言っておりましたが、自宅に抵当権などの担保が設定されていれば、被害者への返済はできなくなってしまいます。
当方はその弁護士が顔と実名をさらしてインタビューを受けたのは、おそらく僅かなインタビューの謝礼を期待してのことではなかったのかとも勘ぐってしまいます。
そうでなければ、いやしくも日本最大の弁護士会の副会長までも務めたた弁護士が、考えられないような恥さらしをしないと思います。
その弁護士が所属する東京弁護士会は刑事告訴の準備にも入っているようで、おそらく近いうちに警察に逮捕される事態になりそうです(弁護士資格もおそらく剥奪となるでしょう)。
同じ職業人として、非常に恥ずかしく思います。
その弁護士は東京弁護士会という日本最大の弁護士会の副会長を歴任したことのある70歳代後半のベテラン弁護士で、顔を出し、さらには実名を出してインタビューに答えていました。
そのことだけでも驚きですが、さらに驚いたのが横領の言い訳でした。
横領したとされる4000万円のうち明確に横領したと言えるのは約半分くらいで、それは自宅のリフォームの費用に充てたと弁明する一方で、残りは被害者のために使ったと弁明しましたが、その具体的な弁明は、小学生が聞いても呆れるくらい稚拙な弁明で、戯言にしか聞こえませんでした。
その戯言を聞いた情報番組の司会者は「この弁護士に後見人が必要なんじゃないかね」と言っておりましたが、まさにそのとおりだと思います。
インタビューは弁護士の自宅で行われていましたが、電気やガスなども料金未払いで止められているようで、室内は散らかり放題で部屋のあちこちに酒の缶やビン、コンビニの袋等が散乱しており、どう見ても侘びしい独居老人の住まいであるとの印象でした。
自宅の公共料金すら払えない状態からすると、事務所も閉鎖しているに違いなく、また家族にも見放されている様子です。
インタビューで自宅を売って被害者に返済をしたいようなことを言っておりましたが、自宅に抵当権などの担保が設定されていれば、被害者への返済はできなくなってしまいます。
当方はその弁護士が顔と実名をさらしてインタビューを受けたのは、おそらく僅かなインタビューの謝礼を期待してのことではなかったのかとも勘ぐってしまいます。
そうでなければ、いやしくも日本最大の弁護士会の副会長までも務めたた弁護士が、考えられないような恥さらしをしないと思います。
その弁護士が所属する東京弁護士会は刑事告訴の準備にも入っているようで、おそらく近いうちに警察に逮捕される事態になりそうです(弁護士資格もおそらく剥奪となるでしょう)。
同じ職業人として、非常に恥ずかしく思います。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL
2013年4月 3日 水曜日
破れ傘
今日は、早朝から午前中にかけて台風並の風雨が通勤ラッシュを直撃し、学校や勤務先に大変な思いで通学、通勤されたと思います。
夕方になって天候は回復し、今現在(午後5時過ぎ)薄日も射し始めました。
当方は、事務所近くの喫茶店でコーヒーを飲んでから出勤するのが朝の習わしにようになっており、今日もいつも行くカフェでコーヒーを飲みつつ外の景色を眺めていました。
そうすると、突然強く吹きつける風で傘が逆向きになって傘の骨が瞬間的に曲がったり折れたりするなどで、傘としての機能が全くなくなってしまい大変困った表情になる人を何人か見ました。
その人たちは、ほぼ全員、使い物にならなくなった傘(破れ傘)をその場に捨てて小走りに走って行きました。
その光景を見ていて、当方は以前見た新聞のコラムを思い出しました。
どのくらい前にその新聞のコラムを見たのかは記憶に定かではありませんが、10年くらい前だったような気がします。
それは次のような内容のコラムでした。
1 ある街で使い物にならなくなって放置された破れ傘が強風で飛ばされてミニバイクに乗っていた女性を直撃し、直撃を受けた女性はハンドルから手を離したため、ミニバイクごと転倒し、運悪くそこにトラックがぶつかって女性は亡くなった。
2 もし、破れ傘を持っていた人がその場に放置しなければ、風に煽られた破れ傘が女性を直撃しなかったはずで、そうであればトラックとの交通事故も起こりえなかったはずであり、亡くなった女性と加害者になってしまったトラックの運転者はまさに運が悪かったとしか言いようがない。
しかし、破れ傘を放置した人が誰であるか見つけることは極めて困難であり、仮にわかった場合でも法的に責任を追及することは相当難しい。
3 強風で持っていた傘が破れ傘になることはよくあることで、もし、そのような場面に遭遇した場合であっても、破れ傘をその場に放置することは大変危険なことで、風に煽られた破れ傘が凶器となって、大きな事故を引き起こす危険性は高い。
そうであれば、傘が一瞬で破れ傘になってしまった場合、少なくともその場に放置することはせず、更なる強風が吹いてもどこかに飛んでいかないような場所に捨てるようなマナーを持つべきではないだろうか。
当方は、このコラムに痛く感銘し、それから何回か破れ傘の経験をした場合はその場に放置せず、適当な捨て場所に捨てるようにしております。
もし、仮に、破れ傘を放置して、その傘が凶器となって、前述したような事故が起き、放置者に重い民事、刑事の責任が発生することを肯定する裁判例が多く出されるようになれば、難しい表現ですが、それは判例による事実上の立法化ということが言えるかもしれません。
破れ傘の放置は、それで事故が起きた場合には大変な責任が発生するということが社会の暗黙のルールになるには、個々の国民の常識に期待するより、裁判例の積み重ねによって黙示のルールを作ることも時には必要なのかもしれません。
夕方になって天候は回復し、今現在(午後5時過ぎ)薄日も射し始めました。
当方は、事務所近くの喫茶店でコーヒーを飲んでから出勤するのが朝の習わしにようになっており、今日もいつも行くカフェでコーヒーを飲みつつ外の景色を眺めていました。
そうすると、突然強く吹きつける風で傘が逆向きになって傘の骨が瞬間的に曲がったり折れたりするなどで、傘としての機能が全くなくなってしまい大変困った表情になる人を何人か見ました。
その人たちは、ほぼ全員、使い物にならなくなった傘(破れ傘)をその場に捨てて小走りに走って行きました。
その光景を見ていて、当方は以前見た新聞のコラムを思い出しました。
どのくらい前にその新聞のコラムを見たのかは記憶に定かではありませんが、10年くらい前だったような気がします。
それは次のような内容のコラムでした。
1 ある街で使い物にならなくなって放置された破れ傘が強風で飛ばされてミニバイクに乗っていた女性を直撃し、直撃を受けた女性はハンドルから手を離したため、ミニバイクごと転倒し、運悪くそこにトラックがぶつかって女性は亡くなった。
2 もし、破れ傘を持っていた人がその場に放置しなければ、風に煽られた破れ傘が女性を直撃しなかったはずで、そうであればトラックとの交通事故も起こりえなかったはずであり、亡くなった女性と加害者になってしまったトラックの運転者はまさに運が悪かったとしか言いようがない。
しかし、破れ傘を放置した人が誰であるか見つけることは極めて困難であり、仮にわかった場合でも法的に責任を追及することは相当難しい。
3 強風で持っていた傘が破れ傘になることはよくあることで、もし、そのような場面に遭遇した場合であっても、破れ傘をその場に放置することは大変危険なことで、風に煽られた破れ傘が凶器となって、大きな事故を引き起こす危険性は高い。
そうであれば、傘が一瞬で破れ傘になってしまった場合、少なくともその場に放置することはせず、更なる強風が吹いてもどこかに飛んでいかないような場所に捨てるようなマナーを持つべきではないだろうか。
当方は、このコラムに痛く感銘し、それから何回か破れ傘の経験をした場合はその場に放置せず、適当な捨て場所に捨てるようにしております。
もし、仮に、破れ傘を放置して、その傘が凶器となって、前述したような事故が起き、放置者に重い民事、刑事の責任が発生することを肯定する裁判例が多く出されるようになれば、難しい表現ですが、それは判例による事実上の立法化ということが言えるかもしれません。
破れ傘の放置は、それで事故が起きた場合には大変な責任が発生するということが社会の暗黙のルールになるには、個々の国民の常識に期待するより、裁判例の積み重ねによって黙示のルールを作ることも時には必要なのかもしれません。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL
2013年4月 2日 火曜日
震災ゴロ
既にいくつかのニュース、情報番組などで報道されていますが、震災で大きな被害を受けた岩手県の小さな町に、復興を支援したいと言って近付いてきたNPO法人が復興交付金を私的に流用し、結果的に震災被害にあった地方自治体とその住民を食い物にした疑惑が注目を集めております。
疑惑を持たれているNPO法人は北海道のNPO法人で、町から復興交付金約8億円近くを受け取ったものの、それを昨年の11月頃にはほぼ全て使い切り、復興交付金を財源としていたNPOの事業に関係していた町民の給与が支払えなくなり、多数の町民が解雇されるという事態になり、ここで疑惑が一気に表面化したようです。
そのNPO法人は、復興事業として水難救助ボートを購入して行方不明者の捜索をするなど、一応復興事業的なことはしていたようなのですが、全部で数十名いたNPOスタッフのうちの10数名の幹部には20万円近いイタリア製の高級スーツを制服として誂えたり、地方出張と称して意味無く地方に行って飲み食いに使ったりするなど、復興交付金を自分たちのために使いまくり、まるで震災地に遊びにきたかのような態度が住民の大いなる顰蹙を買っております。
人を外見で判断すべきでないことはよくわかりますが、インターネットなどに出ているNPO法人の代表者は、おそらく普通の社会人であれば多少話をしてみると、間違っても数億円という公金を預けられる人物ではないことがわかるはずであったと思います。
そのような胡散臭い人物に対し、町の幹部(執行部)が数億円を委託してしまったのは「NPO法人」というコトバに惑わされたからなのでしょう。
NPO法人は、手続さえ問題なければ誰でも設立することができます。
現に反社勢力(組織暴力団関係者)が反社と見られることを避けるために、いかにもそれっぽいNPO法人を設立している例は非常に多いと言われております。
震災による精神的なダメージ、NPO法人というコトバの響きでおそらく小さな震災地の町の執行部スタッフは思考停止になってしまい、明らかに胡散臭い人物が代表をしているNPOに対して、それこそ白馬の王子様をそこに見たのだと思います。
そのNPO法人は、ほぼ資金が枯渇し、経済的には破綻状態となっているようで、使途不明金となっている数億円は、結局町の財源から国に返すことになり、町民は震災による被害と悪徳NPO法人による経済的被害のダブルパンチを浴びた形になってしまったようです。
今後は、町が告発人となって、NPO法人の代表を中心とする幹部スタッフに対する刑事責任の追及(業務上横領罪)をするそうですが、未曾有の震災を食い物にする悪徳NPO法人は絶対に許せないと思います。
警察、検察は一刻も早く彼らの摘発を急ぐべきだと思います。
疑惑を持たれているNPO法人は北海道のNPO法人で、町から復興交付金約8億円近くを受け取ったものの、それを昨年の11月頃にはほぼ全て使い切り、復興交付金を財源としていたNPOの事業に関係していた町民の給与が支払えなくなり、多数の町民が解雇されるという事態になり、ここで疑惑が一気に表面化したようです。
そのNPO法人は、復興事業として水難救助ボートを購入して行方不明者の捜索をするなど、一応復興事業的なことはしていたようなのですが、全部で数十名いたNPOスタッフのうちの10数名の幹部には20万円近いイタリア製の高級スーツを制服として誂えたり、地方出張と称して意味無く地方に行って飲み食いに使ったりするなど、復興交付金を自分たちのために使いまくり、まるで震災地に遊びにきたかのような態度が住民の大いなる顰蹙を買っております。
人を外見で判断すべきでないことはよくわかりますが、インターネットなどに出ているNPO法人の代表者は、おそらく普通の社会人であれば多少話をしてみると、間違っても数億円という公金を預けられる人物ではないことがわかるはずであったと思います。
そのような胡散臭い人物に対し、町の幹部(執行部)が数億円を委託してしまったのは「NPO法人」というコトバに惑わされたからなのでしょう。
NPO法人は、手続さえ問題なければ誰でも設立することができます。
現に反社勢力(組織暴力団関係者)が反社と見られることを避けるために、いかにもそれっぽいNPO法人を設立している例は非常に多いと言われております。
震災による精神的なダメージ、NPO法人というコトバの響きでおそらく小さな震災地の町の執行部スタッフは思考停止になってしまい、明らかに胡散臭い人物が代表をしているNPOに対して、それこそ白馬の王子様をそこに見たのだと思います。
そのNPO法人は、ほぼ資金が枯渇し、経済的には破綻状態となっているようで、使途不明金となっている数億円は、結局町の財源から国に返すことになり、町民は震災による被害と悪徳NPO法人による経済的被害のダブルパンチを浴びた形になってしまったようです。
今後は、町が告発人となって、NPO法人の代表を中心とする幹部スタッフに対する刑事責任の追及(業務上横領罪)をするそうですが、未曾有の震災を食い物にする悪徳NPO法人は絶対に許せないと思います。
警察、検察は一刻も早く彼らの摘発を急ぐべきだと思います。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL
2013年3月12日 火曜日
ナショナリズム
今スポーツの話題の中心は、何と言ってもWBC(ワールドベースボールクラシック)である。
日本は過去2回の大会を全て優勝で飾っており、今回は3連覇が期待されている。
当方は、さすがに今回は難しいだろうとやや斜に構えて見ていた。
1次リーグのブラジル戦は、おそらくコールド勝ちだろうと思っていたが、帰宅しテレビをつけてみると、試合は終盤に差掛かっており2点ビハインドの状況で本当に驚いた。
幸い、逆転劇を観ることができてホッとしたが、日本とブラジルは野球とサッカーが逆の関係と言ってよく、サッカーに例えるなら、ブラジル人の多くは日本がサッカーでブラジルに勝つとは思っていないはずで、もし日本とブラジルのサッカーで試合時間が残り10分の状況で日本が1点勝っていたならブラジル人は相当焦るであろうことは想像に難くない。
日本対ブラジルのWBC初戦はまさにそのような感じの試合だったと言ってよいと思う。
幸い終盤の逆転劇で勝つには勝ったものの、格下相手の試合を、まさに薄氷の勝利で、これは真面目に観なくてはならないと思い、それからは全試合最初から気合いを入れて観るようになった。
ブラジル戦の後の経過はご存じのように、中国戦は途中までは若干攻めあぐんだものの力通りの結果で勝利をもぎ取って快勝し、第2次リーグへ駒を進めたが、第1次リーグの順位決定戦はかつての王者キューバに完全な力負けを喫し、2次リーグ初戦の台湾戦はそれこそブラジル戦以上の薄氷の勝利で、仮にアメリカで行われる準決勝戦、決勝戦を勝ち進んでのWBC3連覇は非常に難しいと思われた。
しかし勝負は水物で、第1次リーグで日本と同じく優勝候補と目されていた韓国を破って第2次リーグに進出し、試合前に相当の苦戦が伝えられていたオランダ戦は、まさにこれまでの胃に悪いストレスが溜まりまくる試合の鬱憤を晴らすかのように、ホームランの乱れ打ちでオランダを木っ端微塵に粉砕して準決勝に駒を進め、第1回、第2回同様に苦戦しながら準決勝まで駒を進めているのは、やはり日本チームに実力があるからだと言ってよいだろう。
オリンピック、サッカーワールドカップなどの国同士のスポーツの争いは野球やサッカーの通常のリーグ戦などとは違って国民を熱狂させる(事実、日曜日(10日)のオランダ戦の視聴率も40%を超えていた)。
それは、根底にはナショナリズムがあることは言うまでもない。
しかし、当方は、それ以外に国民を熱狂させる原因があると思う。
野球やサッカーのリーグ戦は1年単位で争われ、総合成績で優勝が決まるのに、オリンピックやWBCは試合に負ければそこで敗退という、非常に厳しい状況でプロが真剣勝負をしており、その気迫、勝ちに徹底的にこだわる姿勢に熱い何かを感じるのではないだろうか。
そんな気がしてならない。
今回のWBCは、ここまで駒を進めるのに過去2回よりさらに苦労した大会である以上、これまで優勝したことがないのが不思議なくらい本番に弱い、この大会の言い出しっぺのアメリカと決勝戦を行って勝ち、まさに真の意味での王者になってほしいとつくづく思う。
日本は過去2回の大会を全て優勝で飾っており、今回は3連覇が期待されている。
当方は、さすがに今回は難しいだろうとやや斜に構えて見ていた。
1次リーグのブラジル戦は、おそらくコールド勝ちだろうと思っていたが、帰宅しテレビをつけてみると、試合は終盤に差掛かっており2点ビハインドの状況で本当に驚いた。
幸い、逆転劇を観ることができてホッとしたが、日本とブラジルは野球とサッカーが逆の関係と言ってよく、サッカーに例えるなら、ブラジル人の多くは日本がサッカーでブラジルに勝つとは思っていないはずで、もし日本とブラジルのサッカーで試合時間が残り10分の状況で日本が1点勝っていたならブラジル人は相当焦るであろうことは想像に難くない。
日本対ブラジルのWBC初戦はまさにそのような感じの試合だったと言ってよいと思う。
幸い終盤の逆転劇で勝つには勝ったものの、格下相手の試合を、まさに薄氷の勝利で、これは真面目に観なくてはならないと思い、それからは全試合最初から気合いを入れて観るようになった。
ブラジル戦の後の経過はご存じのように、中国戦は途中までは若干攻めあぐんだものの力通りの結果で勝利をもぎ取って快勝し、第2次リーグへ駒を進めたが、第1次リーグの順位決定戦はかつての王者キューバに完全な力負けを喫し、2次リーグ初戦の台湾戦はそれこそブラジル戦以上の薄氷の勝利で、仮にアメリカで行われる準決勝戦、決勝戦を勝ち進んでのWBC3連覇は非常に難しいと思われた。
しかし勝負は水物で、第1次リーグで日本と同じく優勝候補と目されていた韓国を破って第2次リーグに進出し、試合前に相当の苦戦が伝えられていたオランダ戦は、まさにこれまでの胃に悪いストレスが溜まりまくる試合の鬱憤を晴らすかのように、ホームランの乱れ打ちでオランダを木っ端微塵に粉砕して準決勝に駒を進め、第1回、第2回同様に苦戦しながら準決勝まで駒を進めているのは、やはり日本チームに実力があるからだと言ってよいだろう。
オリンピック、サッカーワールドカップなどの国同士のスポーツの争いは野球やサッカーの通常のリーグ戦などとは違って国民を熱狂させる(事実、日曜日(10日)のオランダ戦の視聴率も40%を超えていた)。
それは、根底にはナショナリズムがあることは言うまでもない。
しかし、当方は、それ以外に国民を熱狂させる原因があると思う。
野球やサッカーのリーグ戦は1年単位で争われ、総合成績で優勝が決まるのに、オリンピックやWBCは試合に負ければそこで敗退という、非常に厳しい状況でプロが真剣勝負をしており、その気迫、勝ちに徹底的にこだわる姿勢に熱い何かを感じるのではないだろうか。
そんな気がしてならない。
今回のWBCは、ここまで駒を進めるのに過去2回よりさらに苦労した大会である以上、これまで優勝したことがないのが不思議なくらい本番に弱い、この大会の言い出しっぺのアメリカと決勝戦を行って勝ち、まさに真の意味での王者になってほしいとつくづく思う。
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