田瀬法律事務所の日記
2013年12月12日 木曜日
弁護士の不祥事が止らない
昨年から今年にかけて、不祥事を犯して処分される弁護士の増加が止りません。
先日も弁護士登録4年目(35歳)の兵庫県の弁護士が依頼者からの預り金数千万円を横領して、自ら警察に出頭し逮捕待ちの状態であることが新聞で報じられるなど、登録して数年の経験の少ない弁護士にまで、不祥事の流れは辿り着いたことを知って、ある意味愕然とさせられました。
一昨年の12月には約10億円近い預り金を横領したたとして岡山県のベテラン弁護士が逮捕されました。
その弁護士は今年早々起訴されて8月に懲役14年という重い判決を受けています。
その前後に全国で預り金(その中でも多いのが成年後見人として管理している高齢者の財産を横領するパターンです)を横領して逮捕される弁護士が続発しています。
多くは40代後半から60代の弁護士で、止らない事務所の売上減少が犯行の大きな動機になっていることは間違いないようです。
ただ、今回出頭した35歳の若手弁護士はどのような経緯で数千万円の預り金を横領したかはまだ報じられておりませんが、非常に希有なケースだけに業界の注目が集まっています。
昭和から平成にかけて我が国は不動産バブル景気に見舞われました。
弁護士業界も例外ではなく、バブルの波に乗って濡れ手に粟の荒稼ぎをした弁護士もいたそうです。
バブル景気の恩恵を受けた弁護士の多くは、その後はコツコツと地味な仕事をこなす通常の生活に戻っていったようです。
しかし、バブル景気で私生活が浮わついた一部の弁護士は、その浮わついた私生活を維持するには、大きく減少した収入では無理だったようで、依頼者からの預り金に手を出して逮捕され(弁護士資格は当然のことながら殆どの場合無くなります)、その多くは塀の中へと消えて行きました。
当方が司法試験に合格した前後の平成6,7年当時は連日のように、不祥事を犯す弁護士のニュースが報じられ、NHKでも続発する弁護士不祥事を特集番組で報じるなど、一般市民の関心も多く集めていたように思います。
その後当方は司法修習生となりましたが、弁護修習期間中の倫理研修はかなり徹底したものだったという記憶があります。
この1,2年の弁護士不祥事の続発の原因は、何と言っても弁護士数の極端な増加でしょう。
十分な準備をしないまま単に弁護士の数を極端に増やした結果、売上が大きく減少した中高年弁護士が不祥事に走るようになり、
その波が若手弁護士にまで押し寄せたのが、今回の兵庫県弁護士会の35歳の若手弁護士の不祥事だと、当方は思います。
続発する弁護士の不祥事は、弁護士業界に対する社会の信頼を大きく損い、結果的に個々の弁護士の売上減少に直結する極めて由々しき事態です。
個々の弁護士が当たり前の倫理観念を持つことは当然として、当方は弁護士の活躍の場をより拡大することが一番大切だと、従来から思っております。
社会にはまだまだ弁護士に対する需要がたくさんあるのですが、その需要が十分に弁護士サイドに汲み上げられていない「ミスマッチ」状態になっています。
そのミスマッチ状態を解消することが重要だと思います。
先月、今や社会問題となっている学校でのいじめ・体罰問題に取り組むための弁護士の全国縦断組織が生まれました。
学校事件・事故被害者全国弁護団がそれで、当方もその組織の末席を汚させて頂いております。
当方も現在いじめ問題を複数担当しておりますが、依頼者は当方に辿り着くまでかなりの時間を要したと言っております。
様々な分野で、弁護士の全国縦断組織が次々とできれば、現在のミスマッチ状態解消への布石の一部になると、当方は考えております。
先日も弁護士登録4年目(35歳)の兵庫県の弁護士が依頼者からの預り金数千万円を横領して、自ら警察に出頭し逮捕待ちの状態であることが新聞で報じられるなど、登録して数年の経験の少ない弁護士にまで、不祥事の流れは辿り着いたことを知って、ある意味愕然とさせられました。
一昨年の12月には約10億円近い預り金を横領したたとして岡山県のベテラン弁護士が逮捕されました。
その弁護士は今年早々起訴されて8月に懲役14年という重い判決を受けています。
その前後に全国で預り金(その中でも多いのが成年後見人として管理している高齢者の財産を横領するパターンです)を横領して逮捕される弁護士が続発しています。
多くは40代後半から60代の弁護士で、止らない事務所の売上減少が犯行の大きな動機になっていることは間違いないようです。
ただ、今回出頭した35歳の若手弁護士はどのような経緯で数千万円の預り金を横領したかはまだ報じられておりませんが、非常に希有なケースだけに業界の注目が集まっています。
昭和から平成にかけて我が国は不動産バブル景気に見舞われました。
弁護士業界も例外ではなく、バブルの波に乗って濡れ手に粟の荒稼ぎをした弁護士もいたそうです。
バブル景気の恩恵を受けた弁護士の多くは、その後はコツコツと地味な仕事をこなす通常の生活に戻っていったようです。
しかし、バブル景気で私生活が浮わついた一部の弁護士は、その浮わついた私生活を維持するには、大きく減少した収入では無理だったようで、依頼者からの預り金に手を出して逮捕され(弁護士資格は当然のことながら殆どの場合無くなります)、その多くは塀の中へと消えて行きました。
当方が司法試験に合格した前後の平成6,7年当時は連日のように、不祥事を犯す弁護士のニュースが報じられ、NHKでも続発する弁護士不祥事を特集番組で報じるなど、一般市民の関心も多く集めていたように思います。
その後当方は司法修習生となりましたが、弁護修習期間中の倫理研修はかなり徹底したものだったという記憶があります。
この1,2年の弁護士不祥事の続発の原因は、何と言っても弁護士数の極端な増加でしょう。
十分な準備をしないまま単に弁護士の数を極端に増やした結果、売上が大きく減少した中高年弁護士が不祥事に走るようになり、
その波が若手弁護士にまで押し寄せたのが、今回の兵庫県弁護士会の35歳の若手弁護士の不祥事だと、当方は思います。
続発する弁護士の不祥事は、弁護士業界に対する社会の信頼を大きく損い、結果的に個々の弁護士の売上減少に直結する極めて由々しき事態です。
個々の弁護士が当たり前の倫理観念を持つことは当然として、当方は弁護士の活躍の場をより拡大することが一番大切だと、従来から思っております。
社会にはまだまだ弁護士に対する需要がたくさんあるのですが、その需要が十分に弁護士サイドに汲み上げられていない「ミスマッチ」状態になっています。
そのミスマッチ状態を解消することが重要だと思います。
先月、今や社会問題となっている学校でのいじめ・体罰問題に取り組むための弁護士の全国縦断組織が生まれました。
学校事件・事故被害者全国弁護団がそれで、当方もその組織の末席を汚させて頂いております。
当方も現在いじめ問題を複数担当しておりますが、依頼者は当方に辿り着くまでかなりの時間を要したと言っております。
様々な分野で、弁護士の全国縦断組織が次々とできれば、現在のミスマッチ状態解消への布石の一部になると、当方は考えております。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士)