田瀬法律事務所の日記

2013年12月 4日 水曜日

止まないストーカー被害

悲惨なストーカー被害が止りません。
最近も千葉県市川市で悲惨なストーカー殺人事件が起きました。
被害者は22歳の女性で、何と3歳の娘の目の前で以前交際していた男性に刺されて命を落としました。
犯人は刃物を所持したまま電車で逃走したため、警察も最大級の緊急配備を敷いて懸命に犯人確保に努め、その結果、八丈島に向かうフェリーに乗船した犯人を船着場で逮捕し、異例のスピード逮捕ができたことは不幸中の幸いでした。
少し前にも、三鷹市在住の芸能活動をしていた女子高生が、元交際相手の男性に自宅で刺し殺される事件が起きて世間に不安を与えました。
以前はストーカー被害を警察に相談しても、事実上門前払いされていましたが、最近は警察の対応も(まだまだ不十分ですが)以前とは隔世の感を覚えるくらい変わりました。
しかし、悲惨なストーカー事件は止まず、残念ですが、これからも起き続けると思います。
もちろんストーカー事件の根底には男女問題、夫婦問題(正確には元夫婦問題)があり、おそらく以前から、発生件数は今ほどではなかったものの、毎年一定程度の事件は発生していたと思います。
当方も数はそれほど多くはありませんが、毎年数件のストーカー事件を担当します。
当方が文書で警告をしてストーカーが収まるケースもありますが、ストーカーが抵抗して簡単には収束せず、結果的に解決には警察の力を借りるというケースもあります。
ストーカーの被害に遭った場合、どのような対策をするかも重要ですが、当方はストーカーになるような相手と交際をしないという事前の防衛策が大事だと思います。
もちろん、出会ってすぐにその相手がストーカーになるとわかっていれば、100%そのような相手とは交際しないでしょう。
ストーカー(女性の場合もありますが、圧倒的に多い男性の例を前提に話を進めます)は出会った当初は、誰でもそうですが、優しくて好印象を与えるはずです。
そして、普通に付き合っている場合は問題はないのですが、ひとたび別れ話をすると、これが同じ人間と思えなくなるくらい極端に変貌するのです。
それゆえ、普通に付き合っている場合は、なかなかその相手がストーカーに変貌するかどうか見極めるのは難しいと思います。
それではどうやったらストーカー予備軍とそうでない人とを見極めるのでしょうか。
非常にベタでステレオタイプの言い方ですが、当方は、「失うものがある人物かそうでないか」が見極めの一つの大きなポイントだと思います。
職業で差別する気はありませんが、市川市のストーカー男は無職か誰でもできる仕事をしており、三鷹で女子高生を殺害したストーカーもアルバイトをしていたような男性でした。
もし、ストーカー殺人をした結果、その後の人生全てを棒に振る(市川のストーカー男は22年から25年の懲役刑になるでしょう。出所する頃は40代半ばから後半です。家族からも縁切されているはずです)のは、自分の人生は半ばどうでもよく、自分の将来に展望や夢を持てないと感じている人間です。
仮にどんな些細な夢であっても、その人なりに、自分の将来の夢や展望があれば、それを台無しにすることはまずしないはずです。
ありきたりのことですが、家族を大事にし、自分の仕事にそれなりに誇りを持ち、またたとえ小さくても自分なりの目標や夢を持っている人物なら、ストーカーにはならないと思います。
万が一そのような暴挙に出ても、警察、弁護士などからそれなりに警告をされると、おそらく目が覚めて我に戻り、少なくても殺傷行為までには至らないと思います。
そのようなタイプの人物かどうか見極めることは、それほど高いハードル、難しいハードルではありません。
もし、これから付き合う相手、今付き合っている相手がそのような人物かどうか慎重に見極めて欲しいと思います。
もし、先ほど述べたタイプに当てはまるのであれば、慎重に別れる方策を考えて(そして何人かの信頼できる方に相談して)慎重に事を進めて下さい。

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士)

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