いじめ・体罰問題について

2013年11月20日 水曜日

学校事件・事故被害者全国弁護団(続)

前回、本年11月17日(日)に行われた学校事件・事故被害者全国弁護団の創立総会の話をしましたが、創立総会終了後に引き続いて開催された懇親会の話をしたいと思います。
懇親会は参加希望者が事務局の当初の予想を大幅に上回ったため、明治大学の裏手にある山の上ホテルの中華料理店の他に、近いエスニック料理の店も追加で会場に加えるなど、2つの会場で行われました。
私は、山の上ホテルの中華料理店で開催された懇親会に出席したのですが、そこでも衝撃を受ける出来事に遭遇しました。
中華料理店での懇親会で私が座ったテーブルには、私をこの弁護団に誘って下さった知り合いの女性弁護士の他に数名の40歳代から50歳代くらいの女性がおりました。
懇親会の宴もたけなわになった頃、幹事の提案で参加者一人一人が短いスピーチをすることになりました。
私の知り合いの女性弁護士を除くと、同席した女性は全員いじめ・体罰によってお子さんを自殺で亡くされたお母様方でした。
その後もそのようなご遺族の方の短い挨拶が続き、正確には数えていないものの、懇親会に出席された弁護士以外の一般参加者の8割近くがご遺族の方でした。
創立総会、懇親会に出席されたご遺族の多くは、子供をいじめ・体罰で亡くされた同じ思いの遺族の精神的な力になるべく活動を続けており、その中にはNPOを組織して全国的な活動をされている方もおりました。
このような活動ができるまで、いったいどれだけの涙を流したのかと考えると、自分が同じ境遇になった場合、到底そのようなことはできないと思いました。
本当に頭が下がる思いです。
我々弁護士は主として法廷闘争という形でご遺族の方の力にはなれますが、心のケアまでは十分にしてあげることはできないでしょう。
それゆえ、このような方々と弁護団がコラボすることによって、学校事件、事故で我が子を亡くされたご遺族の支えになってあげられるのではないかと思います。
また、懇親会では現在法科大学院で弁護士を目指して勉強中の法科大学院生もおり、彼もご遺族の一人です。
司法試験に合格して弁護士になった場合は是非我々弁護団に入りたいと言っておりましたが、もし、弁護団に入ってくれるとしたら、それこそ、今年ペナントレース、日本シリーズを通して大活躍をした楽天のマー君なみの超強力新人になるでしょう。
彼が弁護団のマー君となる日を祈らずにはいられません。

投稿者 いじめ・体罰についてのブログ(田瀬英敏法律事務所)

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