田瀬法律事務所の日記
2012年11月 1日 木曜日
福岡県で続発する弁護士不祥事@恵比寿の弁護士のブログ
雑用に追われ暫く日記の更新をせずにおりました。
久し振りに日記の更新をします。
更新後の初めての話題は、恥ずかしい話ですが弁護士の不祥事のお話です。
今日、パソコンのインターネットを開いてニュースを見ていたところ、福岡県弁護士会所属の60歳代の弁護士が、認知症など財産管理能力をなくした人の財産を管理する後見人を後見活動を監督する後見監督人という立場を悪用して、後見人から1800万円を騙し取った容疑で警察に逮捕されたという記事を目にしました。
弁護士がその地位を悪用して他人から金を騙し取ったり、依頼者から預かったて管理している金を使い込み警察に逮捕される不祥事は時々あり、そのような事件がニュースや新聞で報道されるたびに、ごく一部の悪い弁護士のために、真面目に仕事をしている圧倒的多くの弁護士は肩身の狭い思いに駆られることを思うと、自分自身の心も重くなってしまいます。
ただ、福岡県では、近年、弁護士の不祥事が多発しており、これは明らかに異常なことだと思います。
昨年秋から冬ににかけて、福岡県では弁護士の不祥事が続発しました。
昨年7月、被害金額が何と5億円にのぼる詐欺と業務上横領の容疑で起訴されていた50歳代の弁護士に対し、懲役14年の判決が下ったのを皮切りに、10月には約2000万円近い使い込み(業務上横領)をした60歳代の弁護士に懲役3年(執行猶予5年)の判決が下り、11月には依頼人から預かった2500万円を使い込みした40歳代の弁護士が自ら警察に自首し、さらに自己破産をしました(自己破産によって弁護士資格が自動的に無くなります)。
そして今回の後見監督人の地位を悪用して不正に金を騙し取って逮捕された60歳代の弁護士の事件です。
岡県での弁護士の不祥事の連鎖は止まるところをしりません。
この4人は40歳代から60歳代であり、平均すると55歳くらいで、弁護士として一番油が乗る時期に、まさに、「万死に値する」と言うべき不祥事に手を染めており、私は「あなたたち、一体何を考えているのか」と思わず怒鳴りつけたい気持ちになりました。
不祥事を犯した本人達も、そのことが発覚した場合は弁護士資格が無くなることは当然知った上でのことであり、おそらく何か理由があってのことだと思いますが、どのような理由があったとしても、弁護士として、人として、絶対にやってはいけないことをどうしてやってしまったのか、非常に理解に苦しみます。
私も事務所を経営するようになって10年以上経ちますが、弁護士業は基本的には依頼人の方に来て頂き、依頼を受けないと収入は発生しません。
もちろん、費用が国から支払われる国選弁護の事件などもありますが、基本は一般の市民の方や法人(会社、団体)などからの依頼(その多くは民事の依頼)が収入の大半です。
それゆえ、オフィスビルやマンションを棟単位で所有し、それによる家賃収入が安定的に入るごく一部の弁護士を除いたく多くの弁護士の収入は、月によって当然ばらつきがあり、月によっては人件費や事務所の家賃、税金といった経費を支払い、最後に自分の生活費を取ると赤字になる月も出てきます。
私の事務所も例外ではなく、赤字の月も出ることがあります。
だし、そのような場合に備え、黒字の月にはできるだけ多くのお金を預金して、それを赤字の月の補てんに使っています。
ちろん、圧倒的に多くの弁護士は、赤字の月が出た場合であっても、翌月は経費を切りつめたり、無駄な出費をしないように気を遣うなどの方法でマイナスを最小限に止める努力をしており、預かっている依頼者のお金に手を付けるような犯罪行為は絶対にしません。
弁護士の数が約1000人の福岡県弁護士会で、立て続けに絶対に許されない犯罪に手を染める弁護士が出たこと自体極めて異常であると言わざるを得ません。
おそらく地元ではかなり大きく報道されていると思いますので、福岡県弁護士会所属の多くの弁護士は非常に肩身の狭い思いをしているに違いありません。
その意味で、福岡県弁護士会の一連の不祥事に関与した弁護士たち(そのうち3人が弁護士資格を失ったので、『元弁護士』となりました。今日報道された弁護士もいずれは『元弁護士』になるでしょう)の罪は、手を染めた犯罪以上に重いと言わざるを得ません。
久し振りに日記の更新をします。
更新後の初めての話題は、恥ずかしい話ですが弁護士の不祥事のお話です。
今日、パソコンのインターネットを開いてニュースを見ていたところ、福岡県弁護士会所属の60歳代の弁護士が、認知症など財産管理能力をなくした人の財産を管理する後見人を後見活動を監督する後見監督人という立場を悪用して、後見人から1800万円を騙し取った容疑で警察に逮捕されたという記事を目にしました。
弁護士がその地位を悪用して他人から金を騙し取ったり、依頼者から預かったて管理している金を使い込み警察に逮捕される不祥事は時々あり、そのような事件がニュースや新聞で報道されるたびに、ごく一部の悪い弁護士のために、真面目に仕事をしている圧倒的多くの弁護士は肩身の狭い思いに駆られることを思うと、自分自身の心も重くなってしまいます。
ただ、福岡県では、近年、弁護士の不祥事が多発しており、これは明らかに異常なことだと思います。
昨年秋から冬ににかけて、福岡県では弁護士の不祥事が続発しました。
昨年7月、被害金額が何と5億円にのぼる詐欺と業務上横領の容疑で起訴されていた50歳代の弁護士に対し、懲役14年の判決が下ったのを皮切りに、10月には約2000万円近い使い込み(業務上横領)をした60歳代の弁護士に懲役3年(執行猶予5年)の判決が下り、11月には依頼人から預かった2500万円を使い込みした40歳代の弁護士が自ら警察に自首し、さらに自己破産をしました(自己破産によって弁護士資格が自動的に無くなります)。
そして今回の後見監督人の地位を悪用して不正に金を騙し取って逮捕された60歳代の弁護士の事件です。
岡県での弁護士の不祥事の連鎖は止まるところをしりません。
この4人は40歳代から60歳代であり、平均すると55歳くらいで、弁護士として一番油が乗る時期に、まさに、「万死に値する」と言うべき不祥事に手を染めており、私は「あなたたち、一体何を考えているのか」と思わず怒鳴りつけたい気持ちになりました。
不祥事を犯した本人達も、そのことが発覚した場合は弁護士資格が無くなることは当然知った上でのことであり、おそらく何か理由があってのことだと思いますが、どのような理由があったとしても、弁護士として、人として、絶対にやってはいけないことをどうしてやってしまったのか、非常に理解に苦しみます。
私も事務所を経営するようになって10年以上経ちますが、弁護士業は基本的には依頼人の方に来て頂き、依頼を受けないと収入は発生しません。
もちろん、費用が国から支払われる国選弁護の事件などもありますが、基本は一般の市民の方や法人(会社、団体)などからの依頼(その多くは民事の依頼)が収入の大半です。
それゆえ、オフィスビルやマンションを棟単位で所有し、それによる家賃収入が安定的に入るごく一部の弁護士を除いたく多くの弁護士の収入は、月によって当然ばらつきがあり、月によっては人件費や事務所の家賃、税金といった経費を支払い、最後に自分の生活費を取ると赤字になる月も出てきます。
私の事務所も例外ではなく、赤字の月も出ることがあります。
だし、そのような場合に備え、黒字の月にはできるだけ多くのお金を預金して、それを赤字の月の補てんに使っています。
ちろん、圧倒的に多くの弁護士は、赤字の月が出た場合であっても、翌月は経費を切りつめたり、無駄な出費をしないように気を遣うなどの方法でマイナスを最小限に止める努力をしており、預かっている依頼者のお金に手を付けるような犯罪行為は絶対にしません。
弁護士の数が約1000人の福岡県弁護士会で、立て続けに絶対に許されない犯罪に手を染める弁護士が出たこと自体極めて異常であると言わざるを得ません。
おそらく地元ではかなり大きく報道されていると思いますので、福岡県弁護士会所属の多くの弁護士は非常に肩身の狭い思いをしているに違いありません。
その意味で、福岡県弁護士会の一連の不祥事に関与した弁護士たち(そのうち3人が弁護士資格を失ったので、『元弁護士』となりました。今日報道された弁護士もいずれは『元弁護士』になるでしょう)の罪は、手を染めた犯罪以上に重いと言わざるを得ません。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士)