田瀬法律事務所の日記

2011年12月 9日 金曜日

オリンパスの命運やいかに

弁護士の田瀬です。
光学機器の名門企業のオリンパスが揺れています。
  長い歴史を誇る我が国を代表する光学機器メーカーのオリンパスで巧妙な損失隠しがあったことが明らかになりました。
  それは、損失隠しを公表しようとした当時の英国人社長が、当時の会長であった菊川剛氏の強い意向によって、取締役会で社長を解任されたことが切っ掛けでした。
  その後、会社の損失隠しの全貌が明らかになる過程で、菊川氏やその側近の役員は全て取締役も退任せざるを得なくなり、現在は、法的にはオリンパスと何の関係もなくなりました。
  今回の不祥事でオリンパスの株価は大きく値を下げ、それは会社の財産の毀損を意味しますので、菊川氏らは会社から多額の損害賠償を求められる訴訟を起こされ、最悪の場合は全財産を失う恐れすら出てきました(仮に家や土地などを親族の名義に変えた場合は「詐害行為取消訴訟」を提起され、その結果、名義変更の効力が否定されます)。
  現在は行っておりませんが、過去に、菊川氏がメンバーになっている15名程度のゴルフの集まりがあって、その集まりで行うゴルフが年に数回くらいありました。
  私も毎回ではありませんが、年に3回くらい、その集まりでのゴルフに参加しました。
  菊川氏は、毎年12月のクリスマスから大晦日までの期間(12月25日から31日まで)に開催される、その集まりでのゴルフにのみ参加することが恒例となっているようでした。
 私は平成17年、18年の12月28日ないし29日ころ、川崎市のよみうりランドの近くにある「よみうりゴルフ倶楽部」で、同氏と一緒にラウンド(2回のラウンドのうち1回は同じ組になりました)しました。
  菊川氏は、非常にゴルフがご上手で、私が同氏と一緒にラウンドした2回とも、参加者中の最高のスコア(ベスグロ賞)でした(ちなみに私は1回目が95前後、2回目は100前後のスコアだったように思います)。
  菊川氏のスコアは、当時のスコアブックを紛失したようなので正確にはわかりませんが、2回とも多分85くらいだったように思います。
  菊川氏は非常に紳士的な方で、さすがに名門の大企業の最高責任者は違うものだと感心した記憶があります。
  一緒にコースを歩きながら、ゴルフが上達する秘訣を聞いた私に対して、菊川氏から「忙がしいことを理由に練習をサボっているようだと、いつまでたってもゴルフは上達しません。自分が出なくてもよい酒の席ならゴルフの練習を優先させなくてはなりません」というアドバイスを頂きました。
  常に酒の席を優先して、あまり真面目に練習をしない私には、そのアドバイスはとても耳の痛いものでした。
  オリンパスのニュースに接する度に、菊川氏から頂戴したゴルフのアドバイスが頭に浮かびます。
  オリンパスの事件のニュースが報じられるようになってから、ゴルフの練習に通う回数が増えたのは偶然ではないように思います。

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士)

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